【お金#1】お金の奴隷

最近、これから無職になることに備えて、「どれだけ電気や家電を使わずに生きられるか」にチャレンジしている。

そんな折、たまたまYouTubeでとある動画に出会って、脳天に雷を受けたような衝撃が走った。

自分が、なるだけ家電等を使わないチャレンジをしていて、頭の中でふわふわとまとまっていなかった感覚を、アメリカの謎のおじさんがバキッと言語化してくれたのだ。

このチャンネルは、「Bappa Shota」という、関西人のShotaさんが、世界の特殊な街や部族を取材するというもの。

この回の、「法律が存在しない街」というのは、カリフォルニア州のメキシコとの国境沿いにある、「Slab City」という砂漠の中にある街だ。

単純に動画として面白いのでよかったら見てほしいのだが、自分がビビッときた内容を引用してみる。

砂漠の謎のおじさん

この街は、他の街からかなり距離が離れていて、警察も役所もなければ、水道・電気・ガスのライフラインもない。

ただ砂漠の上に、簡易的な家や、キャンピングトレーラーを置いて暮らしているだけで、そこの住人の所有地でもない。

元囚人とか、訳ありの人が、ここに流れ着いてひっそりと暮らしているようだ。

そこに住む、浮浪者のようなおじさんの話しに、「お金の奴隷」というワードが出てくる。

動画より引用

現代社会ではお金が重荷になってるんだ。
そういうものは手放さないといけない。
豪邸、高級車、ブランド品、そういうものを買うことで、どんどんお金に執着するようになってしまう。
でも、そういうことをやめて、必要のないものを手放すんだ。
確かにここには大画面のテレビもなければ、冷蔵庫もない。
年中快適に過ごすためのエアコンだってない。
確かにそういう物は何もないよ。
でも俺たちはハッピーだ。
現代社会のストレスとか心配事がないんだ。
「水道代どうしよう…」とか、「体調崩しちゃって働きにいけなくて、水道代払えない…」とか、「お金ないからローン組まないと…」とか。
家族を養うために本当に必要な事ってそんな事じゃないよね?
そんな人生俺は嫌だね。
だってそれは「自由」じゃないだろ?
生きるためにお金の奴隷になっているだけだ。
俺の稼ぎなんて最低賃金以下だけど、それでも大丈夫なんだ。
自分から行動を起こせば。

動画より引用

散財していた自分

自分は、「激務だけど給料が良い」と分かっていた会社を選び、新卒で入社して以来約10年、残業まみれで働いて、沢山お金を稼いでいた。(”沢山”と言い切っていいほど貰っていた)

でも、平日は朝の8時前に家を出て、20時〜22時に帰ってきて、コンビニの飯を食べて、風呂入って、少しだけの自分の時間を過ごして寝るだけの生活だった。

システム障害が起きた時は、深夜3時頃まで対応する、なんてこともザラにあった。

基本的には土日出勤はなかったが、開発したシステムのリリース時や、障害対応のときには、土日に出勤する事が年に何回かあった。

そして、手元にお金が沢山あると、足りない自由時間を補うかのように、高い家賃の部屋に住んで、高い革靴や高い服、高い家電を揃えるようになり、1万円を超えるような良いレストランでも躊躇なく、仕事帰りに同僚と飲みに行ったりするようになった。

それからまた、そんな生活で毎月すごい額のカード請求がきて、そういう生活を続けるために沢山仕事を引き受けて、残業しなければならなかった。

それはそれで人生の経験にはなったので良かったとは思っているが、うつ病を発症して、狂ったように物を捨てていく中で、そこで買った高い靴や服は、ほとんど不要であることに気がついて、リサイクルショップに半値以下で売ってしまった。

経験は残ったので後悔はしていないが、バカだったなとは思う。

お金の奴隷

砂漠のおじさんの話しは、まさしくその通りだと思った。

「高級なもののために沢山働いて、常にお金がなくなる恐怖に怯え、沢山働くから時間がなく、そのためにまたお金を使う」

これは、お金に支配された、まさに「お金の奴隷」だ。

「時間が欲しいから高級で高性能なドラム型洗濯機がほしくて、その高級なドラム式洗濯機を買うために沢山働いて時間がなくなる」

「世間に存在する”見栄”の世界で、自分を格好よく見せる目的のために、高級なものが欲しくて、沢山働いて自由がなくなる」

まさに俺がそうだった。

もちろん、”それを買うこと自体が心からやりたいこと”で、それが人生のポジティブな目標の人もいるから、それはそれで素敵な事だと思う。

でも、”なんとなく買ってきたけど、改めて考えてみたら不要だな”となった自分のようなパターンの人は、これに気づく事で”少し”自由に生きられるようになるのではないか。

目的は幸せになること

とはいえ、自分も砂漠のおじさんほど、突き抜けた生き方はできない。

最低限気持ちよく暮らせる部屋に住みたいし、気に入った街に住みたいし、空気清浄機はほしいし、スーパーで食材は買うし、電気も水道も公共のライフラインを使うし、本当に自分の気に入った服やギアは買いたい。

でも、それ以外の「見栄」「生活レバレッジ」のための高価な消費は、やめようと思う。(生活レバレッジについては次の記事で)

そうすることで、世間的にみたら貧困層な稼ぎになるかもしれないけど、満ち足りて生きることが出来るんじゃないかと思う。

 

これから、自分はうつ病で退職して無職になって、次のやりたい仕事のために勉強して挑戦するつもりだが、失敗確率の方が高い仕事だ。

なので、その「最低限の稼ぎ」すら達成できないかもしれず、その場合は寿命を全うする前に人生途中下車となるかもしれない。

それでも、「必要なお金をなるだけ少なくする」ことで、「自由でいられる可能性」は高まると思う。

そしてその感じが、なんだか自分にとって気持ちがいい気がするのだ。

 

次回に続く。

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