【健康#2】暑熱順化・寒冷順化に関する考察(仮説編)

「暑熱順化・寒冷順化」について、書籍やWebで調べ、自分なりのトレーニング方法を考えたのでまとめる。

ただ、まだ書籍や研究も少なく、自分の仮説も含むためご了承いただきたい。

暑熱順化・寒冷順化とは、自分は以下の通り解釈している。

暑熱順化

暑さに慣れること。

暑い環境でも平気になること。

暑い環境でも身体を冷却する機能を高めること。

暑い環境でも体温が上がりにくい身体になること。

→これらをまとめて「ラジエータ機能を高める」と自分で呼んでいる。

 

寒冷順化

寒さに慣れること。

寒い環境でも平気になること。

寒い環境でも体温を上げる機能を高めること。

寒い環境でも体温が下がりにくい身体になること。

→これらをまとめて「ヒーター機能を高める」と自分で呼んでいる。

元々、人間の体には、ラジエータ機能もヒーター機能も備わっている。

暑ければ汗をかき、寒ければふるえて熱を起こす。

ただ、現代人は空調に慣れて、その機能が衰えている。

その能力を、より高めるというのが「順化」というわけだ。

世間の目的

なぜそんな能力を鍛える必要があるのか?

TVのニュースなど、世間で言われるのは以下のような理由だ。

・暑熱順化 → 夏に熱中症にならないため

・寒冷順化 → 冬に外に出ても寒くないようにするため

いずれも、外でたくさん活動する人以外は、たいした目的ではない。

なぜなら、普通の人は、酷暑の日や、極寒の日は、室内でエアコンをつけて快適に過ごせばよいだけの話だからだ。

なので、特に意識して順化トレーニングまでする必要はないのではないかと思う。

自分の目的①

自分なりには、3つ目的がある。

まず1つ目は、「アウトドアでより過酷な環境でも楽しみたい」ということだ。

具体的には、趣味のキャンプと登山だ。

厳冬期の山でもハイクしたいし、真夏でもキャンプがしたい。

アウトドアの最大の敵の1つは、言うまでもなく「暑さ」と「寒さ」なので、その耐性が高まるということは、単純に楽しめるフィールドが広がるということになる。

自分の目的②

2つ目は、「夏も冬もエアコンなしで過ごしたい」ということだ。

自分は北海道出身の道産子なので、東京の冬は、着込めばエアコンなしでも過ごすことができる。

しかし、逆に暑さには明らかに弱く、とてもじゃないけど冷房なしではいられない。

これを、暑熱順化して冷房なしでも過ごせるようになれば、「エアコンがないと生きられない」という「お金の奴隷」からまた1つ解放され、自由に生きることができるのだ。

※「お金の奴隷」については長くなるのでまた別の記事で説明する。気になった人にはBappa Shotaさんこの動画がおすすめ。

自分の目的③

3つ目は、「長寿遺伝子を活性化してより健康になるため」ということだ。

これに関しては、まだハッキリした文献を見つけられておらず、自分の仮説である部分もある。

ベストセラーとなった『LIFESPAN(ライフスパン): 老いなき世界』で語られた、長寿遺伝子(サーチュイン)を活性化することで、あらゆる病気の根源である「老化」を抑えられるのではないかという理論がある。

本書で語られたのは、「暑さや寒さなどの刺激に暴露することで、サバイバル回路が働き、長寿遺伝子が活性化される可能性」があるということだ。

暑熱順化の変化

暑熱順化することで、身体に以下のような変化が起きる。

・汗の量が増える

・汗の塩分濃度が下がりサラサラになる

・血漿(血液量)が増える

・血管を拡張する能力が高まり放熱効率が上がる

・深部体温が上昇しにくくなる

これらが活性化することで、身体の放熱機能(ラジエータ機能)が高まり、さらに汗の不快感が減ることで、結果的に暑い環境に強くなるというわけだ。

また、プラスアルファで、「筋トレ・有酸素運動による暑熱順化」もあると考えている。

・筋トレで筋肉量が増えると、身体の「貯水量」が増え、結果的に身体の水分が外気によって温まりづらくなる。

・有酸素運動をすることで毛細血管が増え、放熱能力が高まる。

暑熱順化トレーニング

暑熱順化は、特に意識しなくても、夏になってそれなりに暑い中で活動していれば、それなりに順化する。

だが、より早く順化したり、より強く順化するためには、以下のような方法がある。

・暑い環境や、運動による体温上昇により、深部体温が38度程度に上昇した状態を1.5時間キープするというトレーニングを、14日間続ける。

・”暑い環境”は、入浴やサウナなどでもよい。

・”運動”は、ランニングなどの体温が上昇する運動がよい。

 

・3日おきなど、連続した日程でできない場合は「間欠的」トレーニングと言われるが、この場合は順化の効果は50%ほどとなる。

寒冷順化の変化

寒冷順化することで、身体に以下のような変化が起きる。

・褐色脂肪細胞、ベージュ脂肪細胞の増加・活性化により、非ふるえ熱産生が高まる

これにより、身体の産熱機能(ヒーター機能)が高まり、寒い環境に強くなるというわけだ。

また、プラスアルファで、「筋トレによる寒冷順化」もあると考えている。

・筋トレで筋肉量が増えると、ふるえ熱産生が高まる

寒冷順化トレーニング

寒冷順化も、特に意識しなくても、冬になってそれなりに寒い中で活動していれば、それなりに順化する。

だが、より早く順化したり、より強く順化するためには、以下のような方法がある。

・冷水シャワーを浴びる

・水風呂に入る

・涼しくなってきたらできるだけ薄着で過ごす

・筋トレする

自分なりのプログラム

以上のことから、自分なりにどうやって年間でトレーニングを行なっていくかを考える。

考えるにあたって、ひとつ自分流のやり方を取り入れてみようと思う。

 

通常、暑熱順化・寒冷順化は、「夏が来る前」と「冬が来る前」に行うものとされている。

考えれば当たり前で、「夏に寒さに強くても利益がない」し「冬に暑さに強くても利益がない」からだ。

「順化」はあくまでも1つのシーズンの一時的な変化のことを指しており、そのシーズンが終われば失われていく。

 

だが、自分流では、真逆の季節でも、ある程度「暑さ耐性」「寒さ耐性」を落とさないようにすることで、「数年ベースでみて、身体の根源的な温度耐性を高められないか」と考えた。

そこで、以下のようなトレーニングを行なっていくのはどうかと考えた。

・家では年間を通してお湯を使わず水シャワー
・年間を通してなるだけエアコンを使わない

・秋から冬にかけてなるだけ薄着でいる

・洗い物も水で行う

 

・夏は水風呂に入る

 

・3日に1回、温泉にいって入浴・サウナを、休憩しながら1.5時間入る

・3日に1回、1.5時間以上の有酸素運動をする

(今考えているのは3日に1回高尾山に登る)

・有酸素運動のついでに腕立て・プランクをする

こうすることで、夏にも寒冷順化を少しは保ち、冬にも暑熱順化を少しは保つことができるのではないか。

そうすることで、総合的に身体の温度耐性を高めていけないか。


コスト面では、家で水シャワーで年間を通すことができれば、部屋のガスを解約できる。(調理はカセットコンロ)

エアコンも使わなかった分だけ電気代が浮く。

逆に、温泉に行くのにコストがかかるが、ガス・電気で節約した分で補填する。

自分は単純に温泉が大好きなので、総合コストが変わらず温泉に行けるのであれば、こんなに素晴らしいことはない。

実践

ここまでが、ここ数日で調べたり考えたりした「理屈」である。

いくら素晴らしい「理屈」があっても、「実践」できるかどうかはまた別の話し。

実際、「トレーニング」というぐらいだから、これらは全て、身体をコンフォートゾーン(快適な環境)から出して、強制的に「つらい」環境にぶち込むという行為になる。

今これを書いているのが11/13で、夏から冷水シャワーを浴びているが、ここ数日はかなり冷たくなってきた。

また、いくら暑熱順化トレーニングを積んでも、夏にエアコンなしで過ごせるビジョンが今のところ湧いていない。

それぐらい暑さが苦手である。

どこまで実践できるかはわからないが、いずれ、この「仮説編」のアンサーとなる「実践結果編」を書きたいと思う。

 

(注意)

書かないでもわかると思うが、ここに書いた内容は「非常に過酷な」トレーニングであるため、もし参考にする人がいたら、必ず自分の体調と相談しながら、無理はしないこと。

特に、血液がドロドロの人、心臓が弱い人、持病がある人、免疫が弱い人、普段から運動してない人、ずっと空調の中にいる人は、突然死のリスクもあるので、重々注意すること。

参考文献

書籍
・LIFESPAN(ライフスパン): 老いなき世界
・暑さを味方につける[HEAT]トレーニング
・汗はすごい: 体温、ストレス、生体のバランス戦略
・ICEMAN 病気にならない体のつくりかた
・脂肪細胞の驚くべき真実

Web
・https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=2586
・https://www.jpnsport.go.jp/hpsc/Portals/0/resources/jiss/jigyou/pdf/shonetsu_2-23pp.pdf
・https://diamond.jp/articles/-/329042
・https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/library/library_06.pdf
・https://kenko.sawai.co.jp/healthcare/201906.html
・https://saunology.hatenablog.com/entry/sauna-sweat03
・https://logmi.jp/business/articles/320762
・https://www.shizecon.net/award/detail.html?id=15
・https://www.jstage.jst.go.jp/article/ccm/39/2/39_82/_pdf
・https://www.otsuka.co.jp/suimin/hsp70.html
・https://www.jstage.jst.go.jp/article/shasetaikai/2016.6/0/2016.6_97/_pdf/-char/ja
他多数

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